勇気を持って売り込んだ結果@密売人油谷(B

先日、自分で書いた記事にもちょっとした報告は書いたのですが、改めてここでご報告を。
初仕事、行って参りました。
スカパーの某チャンネルで流れる30秒の番宣CMです。
通い慣れた会社だったので、妙な緊張感などは無く、意外にすんなり現場に入れました。
「よろしくお願いします。」
その昔、新人ADだった私に“油谷”という芸名(?)をつけてくれた先輩D。
そんな人が私に挨拶をしてくれる。
身が引き締まる思いでした。
原稿を受け取り、下読みをしつつ映像をチェック。映像のテンションは高目。Dから簡単な指示的なものをもらい、早速ブースの中へ。
ヘッドフォンを装着し、いざ勝負!!
はい。あっという間に終了~。
今回の勝負に要した時間、約5分。この短い時間でも自分をしっかり出せなきゃいけないんだ、ということを改めて実感。
色々と指示はいただいたはずですが、その場その場で対応することでいっぱいいっぱい。
ほとんど覚えておりません。
「では、また何かありましたら連絡しますんで~」
半分ギャグのやたら丁寧な挨拶で送り出され駅に向かって歩いていると、つい今しがた送り出されたばかりのDから携帯に連絡が。
「悪い!戻って来て!!」
あ、何かあったんだ・・・。
再び現場に戻ると一箇所だけ録り直すとのこと。私が帰った後に聞き返してみたら、ど~しても誤魔化せなかったとのこと。
誤魔化せなかったって・・・。
録り直すその場所とは「○○王×××!」の“王”(オウ)の発音。
言うなればタイトルコールにあたる部分です。何回聞いても「マルマルオ バツバツバツ」に聞こえるのです。
「“オー”ってしっかり伸ばして発音して」
簡単な指示です。・・・しかし、これが言えないのです・・・。出来ないのです・・・。orz
『俺って、この発音苦手なんだな・・・』
現場で気付くこの最低っぷり!w
俺:「○○王×××!」
D:「いや、言えてない。もう一回。」
俺:「○○王×××!」
D:「テンション落ちちゃった。もう一回。」
俺:「○○王×××!」
D:「○○王と×××を分けていいよ。一回区切っちゃって。じゃ、もう一回。」
俺:「○○王、××ンク゛・・・。ゴメンナサイ。噛んじゃいました・・・。」
D:「・・・・・・。」(無言でリテイク)
こんなやり取りが、だいたい20回程度でしょうか?
D:「ん~。じゃとりあえず今のもらったから、最後に一回だけお願い。」
俺:「はい・・・。」
不甲斐ない・・・。もう申し訳ない思いで一杯でした。
ブースを出るなり「スミマセン、スミマセン、本当にスミマセン」を連発。
「いやぁ、想定してたより悪くはなかったよン」とDに慰められ(?)さらに凹む俺。
こんな感じの初仕事でございました・・・。
そして時間は流れまして、昨日のレッスン後。
↑のような話をしていた私に大窓王から衝撃の一言が!!
大窓王:「スミマセンなんて、絶対言っちゃダメ!」
ザックリ心臓を抉られる思いでした。
大窓王:「もし君がボイスサンプルを作りに行って、出来上がったCDを“スミマセン!”って言われながら渡されたらどう思う!?」
その通りです。しかも、俺は元制作です。そんなことを言うナレーターさんに会ったことなんてございません!
ナレーターは番組制作の“最後の仕上げ”をする人です。
野球で言うならクローザー(ストッパー)です。先発、中継ぎが8回まで作ってきた試合を9回にビシーッと締めて試合を終わらせる役割です。
「クローザーが打たれる=負け」な訳です。
でも、クローザーは打たれたからといって、ションボリ帰ってくる奴はいなかった。
「俺が打たれたんだからしょうがない!」みたいに堂々とマウンドを降りたりしてたじゃないか!
おれはクローザーを任されたんだ!!責任は重いけど、堂々としよう!!
多分、まだまだ打たれることも多いだろうけど、俺にクローザーを任せてくれた人の為に堂々としていよう。
そう心に決めた2008年の冬でございました。
まだまだこれから寒さが深まって参ります。皆様、ご自愛下さい。
長文、駄文、失礼いたしました。
ではまた。
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