アドバンスのうりです。今週は山上さんのナレーター研究でした。
どんなボイスサンプルが仕事に繋がったのか、そのサンプルはどういう戦略のもと作られたのか、解説してくださいました。
元々の声に力のある人と、そうでない人とのサンプルの作り方は違う。強者の戦略と弱者の戦略を間違えると苦しいことになる。そもそも走っているレールが違うんだから。というお話。
バーズのサンプルが、どれだけ神経を使って作られているかがわかる授業でした。
このサンプルの戦略ということに関して、ひょえーと思った出来事があったので投稿します。
先日、ある会社に録りたてのサンプルを持って営業に伺った時のこと。友人に紹介していただいたディレクター数名と歓談中、流れでサンプルをその場で聴いていただけることになりました。
原稿を自分で書き、山上さんに修正していただいた今回のサンプル。その際、「君は職からしてクリエイターだし、届ける場所もまずは関係者のところだろう。ここはひとつ、そんな創り手の共感を得られるような仕掛けを入れよう!」と、前半にナレーションとはあまり関係のないくだりを追加してくださったんですね。
この時、私自身は正直ピンと来ておりませんで、
私「この部分要りますかねぇ…?長くなるし外しません…?」
山「いや、これが肝なんだから外すとかありえないっしょ」
私「……」みたいな感じで腑に落ちてなかったんですね。
が。
この仕掛け部分に、ディレクター陣がことごとく爆笑したんですよ…
さらには、「これは…胸にくるね…」と泣きまねまで…!
これって、私の読みに反応したわけじゃなくて、完全に原稿の内容や構成にグッときてたわけで、ああこれが山上さんのおっしゃってた「弱者の戦略」ってヤツか!と思いました。収録時はとんちんかんなこと言ってホント申し訳ございませんでしたって感じです。おかげさまで、雰囲気の良いまま、おいとますることができました。ありがとうございました!
今後、こういった戦略を自分でたてられるようにならないといけないわけですね。
ボイスサンプルを作る際、自分の希望とは全然違う原稿やプレイを要求されて「?」となることもあるかもしれません。
が、その「?」は、バーズが積み重ねたトライ&エラーから導きだされた戦略なのだと思います。思い切って乗っかってみたら、「?」が「!」に変わるかもしれませんね。