数時間前、Rの法則や白熱ライブビビットでナレーションを務める大江戸よし々さんのレッスンを受けました。
僕にとって大江戸さんはバーズに来て 最初 にレッスンをして頂いた講師で、 1番最初 にTVナレーションの勉強方法を教わった方です。
その最初のレッスン以降、言われた通りにいろんな方のナレーションを聴いて「最近」のナレーションの引き出しを増やしながらも、その中でも最も多く聴いて真似(この時点ではコピーではなかった)していた方です。
ご自身で天才ではないと仰る大江戸さん。
そんな大江戸さんだからこその余りある引き出しの量に感銘を受け、よく話して下さる「そこに至るために必要だった考え方」なども含めて心から尊敬していた方です。
その大江戸さんのネクストのレッスン。
半年ぶりの2度目のネクストということで、僕にとってはバーズにお世話になるようになってもう1年経ってしまったのだということを感じざるを得ないレッスンでした。
もちろん課題はバラエティ。
しかし、その前に大江戸さんはプレイヤーとして持っておくべき意識を、自分のしてきた事を例に出しつつ話して下さった。
それらは僕の頭の中では3ヶ月くらい前にはやっておきたかったような事だった。
遅すぎる。そう思った。
やるべき事が全くやれていないではないか。
売れている方々がやっているような事を、もっと下手くそで名前も無いような自分たちがやらずに売れるわけがないのだから、間違いなくいつかはやらないといけなくなる事ばかり。
まだ手を付けられていない事がこんなに残ってる現状。
心底焦った。
言われなければ焦れないのかと恥ずかしくもあるが、僕の中である種特別な存在の大江戸さんのレッスンだからこそ余計にそういう思いになった。
そしてレッスンは進み、バラエティの原稿を読む。
僕の最近の課題は引き算だった。
僕はどうしても足したがるところがある。
だから、張らない読みをされる方はどう読まれてるのかと佐藤賢治さんをコピーしてみた事もあった。
しかし、僕の持っている勢いや熱量は押せ押せになりすぎると良くないが、上手く使えれば武器にもなるものだ。
強いところに特化して売っていく方が弱者である新人には有効と教わっている。
では、同じ足す事の多い大江戸さんはどうやって上手くバランスを取っているのだろうと思い、最近では大江戸さんのコピーに戻ってきていたのだ。
しかし、言われた事は「もう少し引き算をしないと」という事だった。
分かっているのに出来ていない。
本当なら少しでも成長している姿を見せたかった。
なのに、言われた事は自分で分かっている欠点部分。
成長していない。
自分が不甲斐なかった。
凄まじいほどに不甲斐なかった。
正直なところ、僕は引き算の正体がまだ理解出来ていない。
なんとなくいくつか目星は付いてきているのだが、やはりまだ理解出来ていないのだ。
悔しい。これではダメだ。
大江戸さんはよく原稿を書き起こして練習していたらしい。
僕はマイクの前では基本的にはほぼ毎日平均して2〜3時間くらいは喋るようにしてはいるのだが、書き起こした原稿を読むという事は恥ずかしながらあまりやっていなかった。
最近の主な練習法は片耳に無線ヘッドフォンを付けて録画した番組のナレーションを聴きながら、もう片方の耳に別のヘッドフォンを付けて自分の声の返しを聴くという形で、オンエアのナレーションを後追いするような感じで練習していた。
もちろん録ったものは聴き比べてズレは修正していた。
これがテンポなどの大まかな部分はよく入るので、TV感は結構得られる。
多くの人のたくさんの表現を試していける効率の良さもあった。
山上さんのレッスンの際に、練習の方向は間違ってないと言って頂いた時もこの練習法だったので、手軽さも相まって継続してやっていた。
しかしながら、細かく分析しながらやるには向かないとは常々思っていた。
きっと練習方法を変えるべきなのだ。
原稿を書き起こして、細かいところまでやるべきなのだと思った。
確認したところ、4週間後にまた大江戸さんのレッスンとなっている。
ちょうど1ヶ月ある。
それまでに大江戸さんを完全コピーするくらいのつもりで毎日細かく分析してやっていけば、引き算を理解出来るのではないかと信じてやってみようと思う。
大江戸さんもやってきたコピー。
最大の練習法はコピーなのだから。
そこから自分に足りてないものが見えてくると信じて。
レッスン中にヒントも頂いている。
ボリュームの大小に比べてキー(高低)とテンポ(速さ)の差が足りないというご指摘を頂いた。
正直、録音したものを後から自分で聴いてみても、キーもテンポも変化しているように聴こえてしまった。
きっとこれが売れてる方との足し引きの感覚の差なのだと思う。
この感覚を埋める事が必要そうだ。
そのためにももっと細かくコピーして分析する。
幸いにもレッスン中に説明して下さっていた足し引きの部分、録音を聴き直していたら少しずつ分かってきたような気もしてきた。
そういったところに注目しながら、コピーに力を入れてみようと思う。
個人的な今の自分の考えなのだが、答えをお聞きすることは簡単だが(もちろんそれで自分の望む答えが知れるとは限らないが)、最低限の自分でやれる事をやらずに聞くのは甘えだし失礼だと思っている。
自分が嫌になるが、僕はまだやれる事を残している。
所詮、まだそんなクズ野郎だ。
まずは1ヶ月、大江戸さんもやってきた事をやってみようと思う。
バーズの良いところは練習方法を教えてくれるところだと感じている。
あとはそれをやるかやらないか。
本人次第で上達出来る道は示してくれている。
その練習法が分からずに苦しむところを、ここまで惜しみなく明確に示してくれるバーズのなんと良い事か。
というわけで、今から原稿書き起こします。
澤田賢一郎
N大江戸〜澤田バーズ1年経過〜
