「V・O 2020夏~抑えることに慣れすぎて~」

こんにちは、声ナレクラス、小津ミワです(^^)。今回は兼田先生の「抑えたVO」…のはずだったのですが。事前にレッスンを見学された際に、抑え気味のVOにはそこそこ慣れていると感じたので、抑えないVOのレッスンに変更することに。そして、兼田先生の読みは大当たり、私は抑えることに慣れすぎていたと痛感したのでした…。

課題は兼田さんご担当のご存知「アメ知る」の映像で、デモの最中に大声を出したり強く自分の意見を主張したりするシーン。1回目は、報道のVOよりは大き目の表現にしてみたのですが、それでは全然物足りない感じに…。感情的になりすぎるのはダメだけど、言いたいことが伝わらない方がもっとダメとのご指摘。特にこういうデモのシーンは抑えた表現だと映像とかけ離れてしまい、嘘っぽかったり素人臭くなってしまいます。

2回目では、最初に比べてかなりオーバーに、声も抑えず出してみたところ、それでやっと映像に負けないくらいになりました。今までは感情アプローチの方が馴染みがあると思っていたのと、セリフも感情が入りやすいものだったのに、自分が抑え気味にしゃべることが習慣になっていたんだと思いました…。セリフをしゃべって体温が上がる感じが久しぶりでした(笑)。あと、こういうシーンではちょっと息を混ぜることで動きや生活感が出るとのヒントも。報道などでは妙な息混じりのセリフが聞こえてくると気持ち悪い気がしますが、映像によってフィットする表現が違うんだなと思いました。

アテレコと違って映像が整理されていないので、しゃべりだしのタイミングも意外と曖昧で、兼田さん曰く、大体合っていればいいそうですが…、大体合わせること自体が技術なんですね><;狭川さんのレッスンでも感じたことですが、やはり瞬発力が求められるんだなと思いました。緩急高低はもちろん、鼻をつまんだり体勢を変えたり物理的な変化によって声を変えて表現したり、たった一言だけでよかったりもするのでとにかく声を変えてしゃべる。

現場で求められるのはほとんど中年以上なので、VOには「老けの強化」が必須とのこと。抑えることに慣れすぎず、映像に合った表現で瞬間的に打ち返せるようになりたい!あとは、兼田さんの実際の現場のお話を聞いて、VOはリアルに何でも屋さんだということもわかりました。冷蔵庫の上にマイクを立ててしゃべるお話、面白かったです(笑)。兼田さん、ありがとうございました!