仕事はもう、終わっている・・・

先週のブランディングクラス、山上トモ先生による「業界講座」を振り返ります。

誰も知ることのない明日をナレーターとしてどう進んでいくかという『戦略』
それを具現化していく個々の『戦術』
これを練る練るねするにも、まずはその戦場を知らねばなるまい。
パリピ孔明もまずは戦況把握と言っておられました。

なんとなく知っているようで、なんとなく知らない業界知識。
プロデューサーってどんな人?アシスタント〇〇ってどんな立場?
MAって何の略?音効ってどんな役割?
テレビ局、制作会社、ポスプロ会社、フリーランス、スタッフ派遣会社。
群雄割拠のテレビ業界…。
山上さんの体験談も交えて、ユーモアたっぷりに例示していただきました。

ディレクターといえども映像のプロであり、プロの視聴者ではあるが、
ナレーションや音響の専門家ではないので、そのディレクションを鵜呑みにすると
果てしない闇の向こうに手を伸ばしてしまうことも。
ディレクションで伝えたいのは「それではない」ということであって、
言葉通りに受け取るのではなく、伝えたいイメージを受け取り、
上手に翻訳することが重要なのだということでした。
それこそ「期待に答えるのではなく、期待を超える」ことになると。

玉石混交で玉虫色のパワーバランスで成り立っているテレビ業界で、
ナレーターとしてサバイブしていくために重要なこと。それは・・・。
「次なる才能を探すアンテナを張ること」―
そしてその才能とどう「仲間」になっていくか―
どんな人が「仲間」として受け入れられるかといえば、「頼れる機能」があることですよね。
それがナレーターであれば「ナレーションのプロ」であることだったり「ナレーションのコンサル」であったりといった機能を買われて、仲間として迎え入れられるので、やはり、従ってしまっては仲間にはなれない、と思った次第です。

どんな人がどんな番組をこれから作っていくのか、そのリサーチ力が、
明日も見えない孤独なレースを戦いぬく力になるのだということでした。

そして第2部にて行われた初現場での立ち居振る舞い講座。
答えは一つではないとのことでしたが、
「その日の現場は仕事が決まった時点で終わっている」
「その日現場に行くのは、次の仕事を獲る種を蒔くため」
との言葉に、
フリーランスとしての在り方が全て詰まっていると沁みました。

山上先生、ありがとうございました。
またの授業もよろしくお願いいたします。

17期秋ブランディングクラス
堀川輝幸