【ナレーションの練習/技術】滑舌(オ列)の克服
投稿者:メロット2010/11/22(Mon) 00:35滑舌(オ列)の克服
はじめまして。ナレーターのスクールに通い、ナレーターを目指しております。いろいろな練習方法を試してみたのですが、どうしても改善できないことがあります。
オ列が連続で来ると口が回らず、そこで調子をくずしてしまいます。録音して自分で聞いてみても違和感がある場合が多いです。
例:おとこ、ところ、こと、ころ、心の、大盛り上がり、~が行われる
イメージ的には、どのように行えばよいのでしょうか。
・顎を連続で下げるイメージ
・口を連続を突き出すイメージ
考えられる原因・改善策等ございましたら、ぜひお教え頂きたいです。
Re: 滑舌(オ列)の克服
初めまして。松田佑貴です。滑舌に関する解決法を、原因別にいくつかあげてみますね。
1.「お」行だけ早口になってしまう場合
日本語の発音は、必ず1文字1拍で発音されます。専門用語では、この単位のことを「モーラ(mora)」といいます。英語の辞書にはbeautifulは「beau・ti・ful」と書いてあります。これは3拍(3モーラ)で発音されますよ、という事です。ビュー・ティ・ホーという発音の仕方(音のつながり)です。これに対して、日本語は「ビュ・―・ティ・フ・ル」という1文字に対して1拍(1モーラ)で発音します。(拗音「ゅ」「ぃ」は拍とみなさず、「びゅ」「てぃ」で1拍となります)注意してほしいのは長音「―」も1拍となる事です。例えば「大盛り上がり」なんかも、「お・-・も・り・あ・が・り」となります。で、この1文字1拍のリズムが崩れると、早口に聞こえたり滑って聞こえたりします。
(解決法)
1文字1拍を徹底して意識するため、メトロノームを使って読むことをおすすめします。(最初は180くらいにセットしてみて下さい)メトロノームの「カチッ、カチッ、カチッ」という音に合わせて「お・-・も・り・あ・が・り」と読みます。短い文章だとわかりにくいので、30秒くらいの長さの文章で読んでみた方が良いです。このとき、必ずICレコーダーなどに録音して、後から聞き返して下さい。メトロノームと合っていればOKです。もしずれていたら、そこが早口になるポイントなので、合わせられるように練習して下さい。慣れたら、少しずつ早くしていくことをオススメします。「お」行で、ズレている可能性があります。もしズレていなければ、拍に関しては問題ないと思います。
2.「お」行の舌の位置が適切ではない場合
以前、この掲示板のホタルさんの質問への回答に書いてますので、よろしければ見てみて下さい。
3.舌の移行がうまくいかない場合
1番と若干かぶっていますが・・・。
滑舌を直す場合、重要な事は普通の速度では練習しない事です。例えば、速度の速いピアノ曲を弾く場合、最初からいきなり速い速度で弾いても、弾けるようになるどころか、永遠に弾けるようにはなりません。まずは、ゆっくりと確実に弾けるようになってから、速度を少しずつ速くしていきます。滑舌も同じで、普通の速度で喋れない場合、いくら普通の速度で練習しても永遠に直りません。まずは、ゆっくり、確実に、一文字ずつ発音します。例えば「音」という言葉を発音する場合、まずは「お」と一文字発音します。次に「と」と発音します。そのときの舌の位置、舌の移動の仕方などを自分の体にしっかりとしみこませて下さい。(ただし、まずは舌の位置が正しい場所にある事が前提条件になります。もし自信がなければ、上記2番を参照してみて下さい)
一文字ずつ発声がしっかりと確実に出来たら、その速度を少しずつ速めていきます。おそらく、速くしていく課程で、うまく喋れなくなる事があるはずです。そうなったら、また速度を遅くして確実に舌が移動できるようにして下さい。そのように、少しずつ速くしていくと、最終的には普通の速度で喋れるようになると思います。
少しでもメロットさんの参考になれば、練習してみて下さい。早く良くなると良いですね(*^_^*)
Re^2: 滑舌(オ列)の克服
松田様。丁寧なご回答、本当にありがとうございます。どうも舌が下の歯のうえに乗っていることがあり、これが原因とも思います。練習してみます。